十文字峠から信州往還

11月。
最後の休暇は、十文字峠経由で信州往還、栃本まで。






日向を拾うように歩く。







地下足袋で来ればよかったな。
落ち葉や木の根っこが滑る滑る。
気を使いながら歩くのも疲れるし、何よりも地面の感触が全く伝わらない。
登山靴って、なんでこんなに厚くて硬い靴底なんだろう。
こういう道は地下足袋で歩く方がきっと楽しいだろう。









誰にも会わない道は、いろんなものを集中して見られるのが楽しかったりする。










一番笑っていた一里観音さん。





栃本で徳さんの車で拾ってもらって大滝温泉に行く途中、邦治さんにバッタリ。
初めてお会いした。ちっちゃくて可愛らしいおじいさんだった。
初めてあいさつできたのは嬉しかったな。



西武秩父駅に向かうバスに乗る時はいつも日暮れてる。一時間近く乗ってるバスの窓からは、秩父市内の町の灯りが見えていた。

今年もいちねん、何人か秩父の人と行き合った。
あの人も、あの人も、この町に住んでる。バスから見える灯りを見ながら、いろんな人の顔を思い出した。

なんとなく少しだけ、秩父に馴染めたような気がして、嬉しくなった。



2015/11/8〜11/9
甲武信小屋=十文字峠=四里観音避難小屋=栃本関所